高市早苗首相VSウルトラマンの動画生成AIに批判殺到 ウルトラセブン“モロボシ・ダン”も激怒

特撮ヒーローのウルトラマンが高市早苗首相に光線を浴びせるAI動画が11日ごろからSNS上に拡散され、特撮ファンをはじめとする多くのネットユーザーから非難の声が沸き起こっている。

発端は、中国ByteDanceが10日(現地時間)までに発表した動画生成AIの新モデル「Seedance 2.0」。同モデルは、一貫性のある映像を出力しやすいとうたうが、XやTikTokではSeedance 2.0で生成したという、日本のIPの映像が続出し、米国OpenAIの動画生成AI「Sora 2」と同様に物議を醸している^。

Seedance 2.0は同社が2025年12月に発表した「Seedance 1.5 Pro」の後継モデルで、音声・画像・動画・テキストを基に最大15秒の動画を生成可能としている。画像は最大9枚、動画と音声は最大3点を同時に入力できる。とくに、キャラクターの表情や映像の質感の一貫性、プロンプトや参考動画に対するカメラワークの追従性に優れるといい、12日(日本時間)時点で、ByteDanceのAIサービス「Jimeng」のユーザー向けに中国の電話番号を必須とした上で順次提供しているようだ。

新モデルの発表のあった10日ごろから、SNS上にはSeedance 2.0で生成したとする動画の投稿が目立ち始めた。なかでも、冒頭の生成動画は巨大化した高市首相がウルトラマンと市街地で殴り合い、腹を蹴られダウン。抱えあげられ回転しながら投げ飛ばされ、ウルトラマンがスペシウム光線で制圧するというものだ。

12日現在、動画は著作権者からの申し立てにより削除されたものの、コピーされた一部の動画が確認できる。この動画のほか、高市氏がウルトラマンと戦うという内容の動画は複数確認されており、アカウントが中国語のものも存在する。

動画に多くのユーザーからは「不謹慎極まりない。自分がこんな屈辱的な目にあったら傷付くどころの騒ぎではない」「非常に悪しき例。使い方によっては脅威ですらある」「こういう事をする人間こそ、厳重な刑罰を与えるべき!!」と批判が殺到。また、生成動画への危機感を示す声も続出し、「著作権侵害の宝庫となり、今後は対応しきれなくなる」「子どもに見せたくないし、安易に生成されても困る」「こんな世の中が末恐ろしい」との不安を抱いたユーザーも少なからず。

また、「ウルトラマン」シリーズ出演者も反応。「ウルトラセブン」で主演のモロボシ・ダンを演じた俳優・森次晃嗣は12日、自身のX(旧Twitter)で美容外科医の高須クリニック院長・高須克弥氏の「訴えなさいよ。円谷プロ」という投稿を引用し、「円谷さん、訴えた方が良い」と、同シリーズを手掛けた円谷プロダクションに喚起した。

便利な社会に進化しつつある一方で、善し悪しが問われる。先月、中高生の暴行動画の拡散が相次ぎ、社会問題に発展。情報は一生消えないデジタルタトゥーと化し、加害者は刑罰以上の制裁を食らう羽目となった。

他国では、インターネット上の意見に政府の圧力がかかる中、我が国は“監視干渉”をしない国として知られる。「表現の自由」を尊重している場合ではないレベルではないだろうか。

おすすめ