飲酒女優降板の余波か 「ゴジュウジャー」最終回に不自然なシーン相次ぐ

テレビ朝日系で放送されていた特撮ヒーロー番組「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」が8日に最終回を迎えた。同番組は1975年放送の「秘密戦隊ゴレンジャー」から50年にわたり続いてきた(中断期間あり)「スーパー戦隊シリーズ」の休止作品となった。過去に登場した戦隊ヒーローの能力を使用するなどこれまでの歴史を振り返る集大成のような内容でもあった。

それだけに、スーパー戦隊シリーズ全体の最終回とも言える8日の放送は、特撮ファン以外からも注目を集めていた。だが、実際に放送された一部内容についてファンの間では「違和感が残る仕上がりになっていた」との指摘が目立った。それはゴジュウジャーの紅一点、ゴジュウユニコーンに変身する一河角乃(演:志田こはく)の扱いであった。

最終回、消滅したはずのゴジュウジャーの4人の仲間が復活し、レッドのゴジュウウルフと再会してそのまま最終決戦へと雪崩れ込む……という感動的な展開だった。だが、ゴジュウウルフに歩み寄ってくるのは3人だけ。実は一河だけは他の仲間と少し離れた場所で復活しており、1人だけで変身し先制攻撃を仕掛けることにしたのだ。

そのため、全員でゴジュウジャーの名乗りをあげるシーンでは、他の4人は素顔のままで一河だけはゴジュウユニコーンのマスクを被っているという、違和感のあるシーンに仕上がっていたのだ。そのほかにも一河の登場するシーンで明らかに合成処理が行われた痕跡があるほか、ラストシーンでも一河だけがいなかったりと違和感のある展開が相次いだ。

最終回のゴジュウユニコーン、一河角乃の扱いに違和感があるのは、2025年11月に公表された降板事件が背景にあるのは間違いない。1話から36話まで一河役は別の女優が演じていたのだが、20歳未満での飲酒行為が発覚。所属事務所との契約は打ち切りとなり同時に「ゴジュウジャー」も降板となったのだ。40話からは「潜入捜査で顔を変えてもどらなくなった」という設定で、志田にバトンタッチされた。当初の予定よりゴジュウユニコーンの出演シーンは大幅にカットされたと思われる。

「ゴジュウジャー」は半世紀続いたスーパー戦隊シリーズ全体の最終回という位置付けでもあったため、明らかな合成や不完全な名乗りのシーンが放送されたことにファンは冷や水を浴びせられたような気持ちだったかもしれない。だが、終盤での予期せぬ女優降板という前代未聞のピンチに対応したスタッフに、「限られた中でよくできた」「現場での苦労がしのばれる」との称賛の声も相次いだ。

「ゴジュウジャー」の最終回をもってシリーズは一旦の終了となるが、スーパー戦隊シリーズのコンセプトはもともと「未熟な戦士たちが力を合わせて難敵に挑む」である。それだけに今回がたとえ不完全な最終回でも、いつか復活し完璧な最終回を見せてくれることを戦隊シリーズファンは望んでいるだろう。

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