高市首相が憲法改正で自衛隊の明記を目指す 安倍元首相の悲願達成に向け環境整備を推進

8日に投開票が行われた衆院選で、自民党が戦後最多の316議席を獲得して圧勝した。この追い風を生かして、高市早苗首相は悲願の憲法改正に向けて動き出すとみられる。

日本国憲法第96条には、憲法改正の手続きについて「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」と定められている。つまり、衆参両議院で3分の2以上の賛成を得た後、国民投票で過半数を獲得しなければならないのだ。

自民党だけで衆議院の定数465の3分の2にあたる310議席を超えるため、衆議院では憲法改正発議が可能となった。

高市首相は9条の改正に意欲的で、2日に新潟県上越市で応援演説を行った際には、自衛隊について「彼らの誇りを守り、しっかり実力組織として位置付けるためにも当たり前の憲法改正をやらせてほしい」と訴えた。

高市首相が政治の師と仰ぐ安倍晋三元首相も、憲法改正を目指していた人物の一人だ。安倍元首相は、2017年の衆院選で憲法9条に自衛隊を明記する改正案を公約に掲げた。自衛隊の存在規定を明文化し、違憲論を払拭する狙いがあった。

しかし、当時の世論調査では改正に賛成と反対が拮抗(きっこう)し、国民の関心自体がそれほど高くない状況だった。野党は改正に反対で、さらに自民党内にも反対意見があり、実現には至らなかった。

9日に行った会見では「少しでも早く憲法改正の賛否を問う国民投票が行われる環境を作っていけるように、粘り強く取り組んでいく覚悟」と決意を語った高市首相。初となる国民投票が行われる可能性もあるため、今後の動向を注視していかなければならない。

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