「前代未聞の放送事故」宮地佑紀生氏死去 生放送中に女性タレントに暴行したローカルタレント
愛知県名古屋市のイベント制作会社、株式会社サンデーフォークプロモーションは9日、同社に所属するタレント・宮地佑紀生氏が1月10日に骨髄異形成症候群で亡くなったことを明かした。77歳だった。
宮地氏は愛知県を中心に活躍するタレントで、25歳からラジオパーソナリティーとしての活動を開始。以来、地元の愛知県を中心にラジオの世界で活躍してきた。知名度は決して全国区というわけではなかったが、長年にわたり愛されるキャラクターで地元で人気があった。
そんな宮地氏だが、1回だけその名前が全国に報じられた事件があった。それが今から10年前、2016年に発生したラジオ本番中の「暴行事件」だ。同年6月27日、自身がパーソナリティーを務める東海ラジオ「宮地佑紀生の聞いてみや〜ち」にて共演者の女性タレントに対し、宮地氏が椅子の下から膝を蹴ったり、マイクで頭を殴ったりする様子が生放送されたのだ。
「痛い、痛い」と叫ぶ声や、女性タレントに対しすごむ宮地氏の姿がそのままオンエアされた。原因は番組進行上のトラブルとされているが、詳細は明かされていない。
結果、女性タレントは唇に全治10日間のけがを負い被害届を出したことで宮地氏が逮捕された。その後、傷害罪として有罪が確定した。以降、宮地氏は事実上の謹慎状態となり、約2年後にCBCラジオの番組に出演し復帰した。
宮地氏の暴行事件は「地方ローカル番組の闇」「ラジオパーソナリティーがスタッフ以上に権力を持つ悪例」「前代未聞の放送事故」として話題になり世間に衝撃を与えた。この事件を受け、ラジオ業界がテレビ業界に先駆けてコンプライアンス意識を強めるなど、影響があったようだ。
暴行事件は決して許されるものではないが、テレビやラジオに元気がなくなり、ローカルタレントも少なくなった今、訃報を聞いて宮地氏のことを懐かしむ「名古屋人」は多かったようだ。