ドタキャン騒動で注目の「日曜討論」の存在意義 近年は「広報番組になっている」との批判も

NHKが放送している討論番組「日曜討論」の1日の生放送において、出演予定だった自民党の高市早苗首相が欠席した。同月8日に控えた衆議院選挙に向けて、各政党の党首が集まって政策論議を行う予定だったが、高市首相の放送当日の欠席理由は「遊説中に腕を痛め、治療にあたる」ためだとしている。

今回の選挙で最も注目されている党首である高市首相が突然の出演キャンセルということで、ネットでは「放送事故だ」「ドタキャンする人に政治を任せていいのか」と大きな話題になった。

NHKサイドとしても、超短期決戦といわれる今回の選挙において、党首討論は大きな注目を集めていただけに関係者の落胆ぶりも気になるところだが、一方で同番組の意義についても改めて見直されているという。

「日曜討論」は戦後初期から放送されているNHKの政治討論番組の流れをくむ番組で、1994年から放送されている。主に与野党の政治家や官僚が毎週生出演し、NHKアナウンサーの司会のもと討論を繰り広げる番組で、政治家の考え方がダイレクトに伝わる内容として人気が高い。

だが、近年は番組に出演する政治家が「一方的にしゃべり過ぎている」「出演する政党の人選が偏りすぎる」といった声が目立つ。また、「特定の政党の広報番組になっている」という批判も多い。

その傾向は数年前から指摘されており、2024年には参政党代表の神谷宗幣氏が「NHK日曜討論出演に関する要望書」なる文書をNHK会長宛に送付し、「一部の政党だけが公共放送で政策について討論している」と痛烈に批判したことが話題になった。

ネット時代の現在において、地上波テレビで行われる政治討論番組は、時代のトレンドではないのかもしれない。だが、長年続いた番組だけに、この番組にしかできない役割を見失わないでほしいものだ。

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