大阪・関西万博「ミャクミャク」が日本PR大賞受賞 当初は「気持ち悪い」の評価も
大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」が、都内で開かれた2025年度日本PR大賞「パーソン・オブ・ザ・イヤー」の表彰式に出席。同賞は、公益に貢献し、話題性や発信力の高さなど、最もPRパーソンとして活躍した人に贈られるもので、今年で27回目を迎えた。
ミャクミャクは、2022年3月に公式キャラクターとして選出され、万博の盛り上がりに大きく貢献。「おっほん。えー、まずは、すてきな賞にミャクミャクを選んでいただき、ありがとうございました」とあいさつしたミャクミャクは、「大阪・関西万博に世界中からたくさんの方が来てくれて、本当に感謝しています。せっかくなんで言葉だけじゃなくて、体で表すと、こ~んな感じかなっ」と感謝の気持ちを表現した。
万博開催中は、「世界中のいろんな人と出会えて、お友達になれたことがうれしかったな。あとね、大屋根リングから見たきれいな夕日はすっごくいい思い出です。たくさんの人がミャクミャクにも会いに来てくれて、とってもうれしかったです」と回顧したミャクミャク。2027年に神奈川・横浜市で開かれる国際園芸博覧会の公式マスコット「トゥンクトゥンク」も友達だという。
ミャクミャク誕生のルーツは、「水の都」大阪にちなみ、さまざまな形に変化する水と万博の赤いロゴマークを組み合わせた。そして4カ月後の7月、公募で愛称が「ミャクミャク」に決まった。だが、大阪府と大阪市には、市民から「腕が溶けているようにみえる」「選び直してほしい」といった否定的な意見が電話やメールなどで多く寄せられ、万博会場でも「気持ち悪い」「不快」といったネガティブな声が上がり、世間に強烈な印象を与えた。
だが、徐々に状況は変わっていく。府・市の万博推進局の担当者は「当時は、ここまで人気になるとは想像できなかった」と驚いた。この変化について大妻女子大の野澤智行教授は見解を昨年7月配信の「読売新聞オンライン」(読売新聞社)が掲載。
野澤氏によれば、「気持ち悪いけどかわいいという『きもかわいい』が人気になる日本らしいキャラクターだ。着ぐるみになり、実際に動く姿を見ると愛着が湧いてくる面もある」と語る。
かたや、北九州市立大大学院の松田憲教授は「心をかき乱されるような刺激は記憶に残りやすい。何度も触れるうちに脳内の処理が慣れ、楽になってくる。その感覚を『好き』と認識することもある」と分析している。
ミャクミャクの人気はうなぎ上りとなり、グッズが完売するなど入手が困難となっていった。すると万博期間中、「大宮赤ラン軍団」と呼ばれる「撮り鉄」の集団が、東京から新幹線を無賃乗車して万博会場を訪れ、転売目的で限定グッズなどを大量に万引きするといった事件が発生。逮捕された東京都内の大学生ら男6人は、単純に金銭が目的だったといい、先導役の男は「メルカリで売って金にするため」と動機を述べた。
閉幕後もミャクミャクの人気は衰えず、来月16日には「ミャクミャク感謝祭2026 in OSAKA」がSkyシアターMBS(大阪市北区)で開催される。開催にあたり、今月22日正午~27日まで、イベント入場券付き商品の抽選申し込み受け付けを行っている。
なお、「ミャクミャク感謝祭」は、大阪・関西万博の閉幕後も応援を続けるファンに向けて、ミャクミャクが感謝の気持ちを直接お届けするという。会場では、ミャクミャクによるパフォーマンスのほか、クイズ大会や記念撮影などが予定されており、約1時間交流を楽しめるようだ。
主催する2025大阪・関西万博マスターライセンスオフィスによると、「ミャクミャク感謝祭2026」は東京でも3月26日に開催を予定しており、詳細は後日発表されるという。
物議を醸したミャクミャクの大どんでん返し劇。昨年12月の「新語・流行語大賞」にも「ミャクミャク」がトップ10に入るなど社会現象となった。想定外の貢献におそらく吉村洋文大阪府知事の顔からは笑顔がこぼれるばかりだ。