36年前の「冬の選挙」に登場したオウム真理教 「真理党」候補者は全員落選、テロ傾倒へのきっかけに

2月8日に投開票が行われる衆議院選挙(第51回衆議院議員総選挙)は俗に「冬の選挙」と呼ばれている。

寒冷地の多い日本では、交通の乱れや積雪により、人が出歩かなくなる、ポスターが見えなくなる、除雪作業が忙しいなどさまざまな事情があるため大寒(例年1月20日~2月3日)前後の選挙は避ける傾向にある。

そのため2月投開票の選挙は珍しく、日本では1990年2月18日投開票の第39回衆議院議員総選挙以来、36年ぶりとなる開催である。

90年2月の衆院選は平成に入り最初の総選挙であり、争点の一つは前年に導入された消費税に関する問題であった。また、本選挙には、後に世間を騒がせる宗教団体・オウム真理教が結成した「真理党」から候補者が出馬した。

真理党はオウム真理教の教祖である麻原彰晃(本名:松本智津夫)を党首に「消費税廃止」「教育改革」などを掲げていた。真理党の選挙活動は独特で、麻原のお面を被ったスタッフを大量に配置。女性信者によるダンスや「尊師マーチ」を歌いながら選挙活動をするというものだった。

その異様な姿を面白がったマスコミにより真理党はメディアを賑わした。だが、これらの奇抜な選挙活動は票に結びつかず、麻原を含む25人全員が落選。供託金計5000万円も没収されてしまうという大惨敗に終わった。

ここまでであれば、真理党は衆議院選に現れた泡沫政党で終わったのだが、この大敗を契機にオウム真理教は、政治的活動から武装化・暴力路線へと転換し、後の一連の事件へとつながっていった。

このように36年前の「冬の選挙」では、突然現れた政党が後に大事件を巻き起すきっかけとなった選挙であったことを忘れてはならない。

おすすめ