消費税、防衛費、台湾…古舘伊知郎が懸念した「日本の未来」、英タイムズ紙も皮肉った自民圧勝劇の“危うさ”
8日の衆議院議員選挙にて、自民党が単独で316議席という驚異的な議席を獲得。衆議院の3分の2である310議席を単独で突破する圧勝劇となった。
この選挙結果を受け、芸能界からも様々な声が上がっているが、とりわけ日本の未来に懸念の声を上げているのが古舘伊知郎である。9日までに自身のYouTubeチャンネルにて、「自民・圧勝。与党3分の2獲得でこれからの日本の行方は。」とのタイトルで動画を投稿。怒涛の勢いで選挙結果の総括と今後の展望を解説してみせた。
動画の冒頭、古舘は小沢一郎をはじめ、枝野幸男、岡田克也、安住淳各氏といった野党のリーダーたちが次々と落選したことに驚きつつ、大敗した中道改革連合は女性代表にするべきだったと野党側の失点を総括。自民が大勝したことで、国会に17ある常任委員会の全委員長ポストと全委員の過半数を自民が保持することで「法案が通り放題」になると指摘している。
特に古舘が批判の矛先を向けたのは、今回の選挙が「全く政策をアピールする選挙ではない、完全なポピュリズム選挙の典型例」に陥った点だ。自民党が掲げた「食料品の消費税2年間ゼロ」という公約に対し、高市氏が選挙後半にはほとんど触れておらず、財源が不透明なまま耳当たりの良い言葉だけが踊る現状を疑問視。現段階ではうわさレベルとされる「消費税12%案」が浮上する可能性についても言及している。
さらに、今後の日本の展望として、トランプ大統領が高市氏に全面的な支持表明した関係性から、防衛費がGDP比3.5%から5%まで跳ね上がり、高額な兵器を大量に買わされる流れが見えているとも断言。憲法改正に関しても、緊急事態条項を盛り込むことで国会を通さずに政府だけで法案を通し、最悪の事態として「戦争を起こすことができるようになるのではないか」と危惧しつつ、台湾有事の際に台湾海峡が封鎖されれば食料とエネルギーが止まり、国内で6000万人が餓死するという衝撃的なデータを披露した。
古舘同様、今回の自民圧勝を痛烈に皮肉ったのが英タイムズ紙だった。高市氏の戦術を「はっきり話せ、しかし何も具体的に言うな」と報じ、政策の是非よりも「親しみやすさ」を優先する支持者の姿を「熱狂の作法」と表現。「Sana-katsu(サナ活)」という推し活現象に象徴されるように、日本社会の不安に関する論点が議論されないまま高市氏はただ「存在」することで勝利をつかんだと分析しているように、世界から見ても、今回の選挙は「異常」に見えた部分も多かったようだ。
古舘の今回の動画を受け、YouTubeのコメント欄には「こういう発言がちゃんと言える人いるのがまだ救い」「古舘さん、わかりやすい!もっともっと国民が賢くならなきゃ」「日本の行く末とアイドルの推し活が一緒なのかなという感じ」などと様々な声が飛び交っており、今後は高市政権の公約実現に国民の厳しい目が向けられていくことになるだろう。
古舘は自民党が歴史的な大勝を収めたことで、物価高対策や景気対策、対中外交などで失点が重なれば、今後の政治模様に「反動のリバウンド」が起きると予告。「やがて多党制になることは必然。自民政治の崩壊の時は近づいている」と結んだ。
文/泉康一 内外タイムス