漫画のメディアミックス化に変化 連載終了後にアニメ化が発表されるケースも
2025年前後から人気漫画のアニメ化や映画化などの「メディアミックス化」に、大きな変化が目立っているという。
発行部数100万部を超える漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。「ONE PIECE」「鬼滅の刃」など人気漫画を多数連載するジャンプだが、2025年以降にアニメ化・映画化される予定の作品にはある傾向があったと話題になっている。
いくつかの例外はあるが、数多くの作品が漫画の週刊連載が終了した後にアニメ化の発表があったのだ。例えば、2024年~2025年に連載されていた「超巡!超条先輩」(作:沼駿)という作品は全8巻というジャンプ連載作品のなかでは比較的短期間で完結したが、連載が終了した直後にテレビアニメ化が報じられるというケースだった。
同じく、「黒子のバスケ」で知られる藤巻忠俊の作品「キルアオ」も2023年~2025年の連載で全13巻であったが、こちらも漫画の連載が終わった号にアニメ化の一報が掲載されている。また、ジャンプではその後も連載終了作のメディアミックス化は続き、2008年~2010年に連載された「PSYREN」(作:岩代俊明)は2026年に初となるテレビアニメ化、2020年~2023年に連載の「高校生家族」(作:仲間りょう)は東映配給による実写化が決まっている。
本来、ジャンプなどで連載されている人気漫画のメディアミックス化は多くの場合、連載中にアニメ化ないしは映画化が決まり、漫画連載と同時並行していくのが常であるが、最近は完結後のメディアミックス決定が増えているようだ。
その要因としては、連載初期など比較的早い段階でアニメ化の打診が行われる「青田買い」が行われ、完結が分かっている時点で制作したいという制作者側の都合などがあると思われる。
青田買いはその名の通り、人気が軌道に乗る前からメディア化の契約を結ぶことでライバルの制作会社に先がけて人気作を映像化できる利点がある。だが、連載打ち切りをはじめ思った以上に人気が出なかった作品を抱えてしまう、というリスクもある。
一方、上記のように完結後にメディアミックスを行う場合は物語のゴールが見えているため、作品自体は作りやすいが、旬を過ぎた作品を世に送り出してしまう危険性もある。どちらも一長一短であるが、現在の漫画界では「連載中にアニメ化が決まり、漫画とアニメが並行して展開される」という作り方は今のトレンドではなくなっているようだ。