東京大学大学院教授を収賄容疑で逮捕 文科省の助成金事業指定に黄信号か

警視庁は24日、一般社団法人「日本化粧品協会」の代表理事から接待を受けていたとして、東京大学大学院医学系研究科の皮膚科学教授の佐藤伸一容疑者を収賄の疑いで逮捕した。東京大学では昨年も収賄容疑で逮捕者が出ており、相次ぐ不祥事を受け、東大病院の病院長が辞任する事態にまで発展している。

「皮膚科の権威」とも呼ばれていた佐藤容疑者は、2023年から翌年にかけて「日本化粧品協会」との共同研究で便宜を図った見返りに、高級クラブやソープランドで接待を受けた疑いが持たれている。接待の回数はおよそ30回におよび、総額は少なくとも490万円にのぼることも判明した。また、接待した「日本化粧品協会」の代表理事は、接待の強要が続き、恐喝までされるようになったことを明かしている。

高額接待を受けていた問題は、以前から話題になっていた。週刊文春が昨年3月5日からの「週刊文春 電子版」で詳細に報道していた。同5月には、代表理事が接待を強要されたとして、損害賠償などを求めて東京大学側を提訴していた。

東京大学で発生した不祥事は今回だけではない。2025年には東京大学医学部付属病院の医師が収賄の容疑で逮捕されている。医療機器メーカー「日本エム・ディ・エム」の製品を優先的に病院で使用する見返りに、寄付金名目で約70万円を受け取っていたとのことだ。

一方で現在注目されているのが、東京大学が国際卓越研究大学に認定されるかどうかだ。応募はしているものの、審査が続いている状況だ。認定されれば、約10兆円の大学ファンドの運用益から年間数百億円規模の助成を最長で25年間受けられる。

審査が継続となっている理由は、医学部での相次ぐ不祥事の影響もあると見られる。文部科学省の有識者会議の意見書では「法人としてのガバナンスに関わる新たな不祥事が生じたと判断された場合、審査を打ち切る」としている。しかし、今回の問題に関しては、審査時には報告済みであったため、新たな不祥事とは捉えていないというが、印象が良くないことは確かだろう。

相次ぐ不祥事により東京大学の信頼が失われ、27日に東京大学医学部付属病院の田中栄院長が辞任を発表する事態にまで発展した。今後、どのようにして信頼を回復していくのか。最高学府の対応に、多くの国民が注目している。

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