高市首相公約「食料品の税率ゼロ」は可能か 自民党単独過半数で日経平均株価6万5000円も
高市早苗首相が正式に衆議院解散を表明をした19日、日経平均株価の終値は先週末に比べ352円安い5万3583円だった。一方、10年もの国債利回りは一時2.275%まで上昇し、約27年ぶりの高水準となった。今回の解散総選挙に市場はどんな判断を下すのか、同日放送のテレビ東京系「ワールドビジネスサテライト」で専門家らが解説した。
昨年から物価高が続いているが、最大の要因は円安だ。今回は物価高対策として与野党双方が消費税減税を掲げる異例の選挙だが、誰が政権のかじ取りを担うにしても、市場の動向を無視した政治はできない。
まず、自民党と中道改革連合が公約で「食料品の税率ゼロ」を掲げたことで、さらなる国債発行が不可避となることから、市場には財政悪化の懸念が出ている。それが国債利回りの上昇だ。
では、選挙を経て日経平均株価はどう動くのか。これに関しては専門家の見方は分かれる。与党が単独過半数に達して高市総理の思い描く積極財政が実現できると考えるアナリストは「今年の半ばにかけて5万6000円~5万7000円」と予想した。小泉郵政解散では株価が25%上昇した例もあり、それを当てはめると6万5000円前後まで上昇する可能性を指摘する。
一方、慎重な見方をするアナリストは「選挙後は現状より1000円弱くらい低い水準の5万2500円程度。高市政権の経済政策は市場で織り込み済みであり、イベントが終わった途端に材料出尽くしで市場は逆に動く」と厳しい。さらに、「(金利上昇や円安は)経済や国民生活にとって逆風なので、選挙後は金融市場に配慮して今までの積極財政色を調整する可能性がある」と予想した。
同局解説委員の山川龍雄氏は選挙結果を3つのパターンに分けて解説した。まず、①自民党が単独過半数を回復した場合、高市政権の求心力が強まり、積極財政になる②自維連立で過半数をとった場合、維新との公約があるので、やはり積極財政③自維連立が過半数割れした場合、野党の要求を受け入れなくてはならないのでやはり積極財政――といずれにしても積極財政になると予想している。
高市総理の解散表明会見について山川氏は、「高市さんは『自分が総理になっていることの信任を受けていない』と言っていたが、議院内閣制でそれを言ってしまうと総裁が変わるたびに選挙をやらなくてはいけなくなる」と苦言を呈した。